動物ずかん 〜ちょっと面白い動物の知識〜

「動物を知る、学ぶ、活かす」豆知識をお伝えします。

kindle版電子書籍「都会で自然を楽しむ 〜かっこいい虫編〜」出版!

kindle電子書籍、「都会で自然を楽しむ 〜かっこいい虫編〜」を出版いたしました!

 

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都会に暮らしている人が、「ちょっと自然を感じたいな」という時に読んでもらえたらと思い執筆しました。

 

自然の楽しみ方として、自然を歩くだけでなく、そこに生きる「生き物」に着目することで、より自然を満喫できます。

 

本作では、自分自身が実際に出会った「かっこいい虫」について紹介させていただいています。

 

都内で出会える、身近な虫ばかりを紹介していますので、ご興味があれば本を手に取っていただいて、都会の自然を満喫のお手伝いをさせていただければと思います!

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虫探し&虫育成アプリ「むしマスター!2」が出ました!

おはようございます!

ようやく暖かくなり、春の花も咲き、小さな虫も出始めてきましたね!

 

先日、この時期にぴったりの虫アプリをリリースしました!(iOS/Android対応)

 

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■ Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.kkamedev.insect2

■ iOS
https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%80%E3%81%97%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-2/

 

特徴は以下の通りです!

■ リアルでカッコイイ虫たちが登場!
■ タッチでかんたん!ワクワク虫探し!
■ 花畑・草むら・林の中など、いろんなフィールドで虫を探そう!
■ 虫育成!虫の卵を進化させて、成虫まで育てよう!
■ 育てた虫は図鑑に登録!コンプリートを目指そう!

 

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身近な虫の、卵〜成虫の姿が見られます!

成虫の姿はよく知っているけど、幼虫の姿は知らない、なんて虫もたくさんいるはず!

 

ぜひプレイして、虫の色々な姿を見てみてください!

盆を告げる昆虫 - ショウリョウバッタ

こんばんは。

8月もわずかとなってしまいました。

8月後半は台風が多く、虫たちの姿を見に行ける日が少なかったので、

ここで虫のお話しをしたいと思います。

 

今回ご紹介するのは、ショウリョウバッタです。

漢字では、「精霊飛蝗」と書きます。

 

8月の旧盆(精霊祭)の時期から姿を現わすことが名前の由来と言われています。

5月頃に孵化し、3-4ヶ月程度で成長し、

大体このあたりの時期に成虫が見られるようになるんです。

 

今頃は近くの原っぱで、丁度成虫になった姿が見られる時期ですよ!

 

さて、このバッタの面白いのは、オスとメスの姿が著しく異なることです!

 

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↑はオスの成虫

 

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↑はメスの成虫

 

 

オスとメスで、体の大きさが全然違うんです。

オスは体長5cm程度、メスは8cm程度になります。

 

オスの方が小さい分、飛行能力が高く、

キチキチキチッ」と鳴きながら飛行します。

これは飛行する際に前後の翅を打ち合わせて発する音です。

 

メスはほとんど飛行することはなく、飛行しても鳴き声は出しません。

この飛行中の鳴き声から、

チキチキバッタ」とも呼ばれています。

 

メスは飛ばない代わりに体がガッシリしていて、パワーがあります。

ちなみにメスのサイズは、日本のバッタで最大の大きさです。

 

このメスを捕まえて後ろ足をそろえて持つと、

体全体を上下に大きく振るので、

コメツキバッタ」や「ハタオリバッタ」と呼ばれています。

 

 

ショウリョウバッタの食性としては、

主にイネ科の植物の葉を食べます。

 

水田環境が好きで、稲の葉が主食草。

時期としても、稲刈りが始まる頃から発生し始めます。

なので、稲を育てる農家から見ると、

ショウリョウバッタ害虫とみなされているようですね。

 

こういった草原に住む昆虫は環境に合わせて擬態するものが多いです。

ショウリョウバッタもご多分に漏れず、体色変化します。

 

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茶色ショウリョウバッタ

 

これからの季節、バッタ目の昆虫が増えてくるので、

草むら地帯を観察するのが楽しみになりますね!

 

ではまた!

 

飛翔に特化した幸せの鳥 - ツバメ

今回は夏の鳥、ツバメについて紹介させていただきます。

 

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初夏になると軒先に巣作りを始め、

夏の訪れを伝えてくれる身近な鳥です。

 

この愛らしいツバメですが、

実はこの鳥、

飛翔能力

にとっても優れているのです。

 

平均時速40〜50kmで空を自由に飛び回り、

敵から逃げる際はなんと時速200kmにも達すると言われています。

 

ツバメに近いサイズで、

これほどの速度で飛行できる鳥は他にいないそうです。

 

さらに、

飛行速度を急激に落としたり

小さく旋回することができたり

とにかく空を自由自在に飛び回ります。

 

ツバメがこれを可能にしているには、身体的な秘密があります。

 

ツバメは翼が大きく、細長い体型を持ちます。

長く切れ込みの深い二股形の尾は燕尾型と呼ばれます。

飛行に適した体型です。

 

脚は短く、歩くのは苦手です。

巣材の泥を求めるとき以外は地面に降りることはほとんどありません。

 

昆虫などの餌を食べる時も、飛翔しながら空中で捕食します。

水に関しても飛翔しながら飲みます。

 

また、瞬発飛行を可能にする為、軽量な体を持ちます。

ツバメの体重は17g程度ですが、ほぼ同サイズのスズメは25g程度です。

 

餌を高タンパク質の昆虫や幼虫を主食とすることによって、

脂肪を体内に貯め込みにくくしているのです。

 

この高度に飛翔に特化した体で、

冬は2000~3000kmほども離れた、台湾、フィリピンといった場所に行き、

越冬を行うのです。

 

 

冒頭でもご紹介した通り、

ツバメは民家の軒先など、人が住む場所で営巣します

 

ツバメの天敵はハシブトカラスなどですが、

これらの外敵から巣を守るため、

人がガードマンとなるような場所に巣作りすると言われています。

 

日本においては、農業が盛んでしたから、

穀物を食べず害虫を食べてくれる益鳥として、

古くから大切にされていたようですね。

 

 

このようなツバメですが、近年個体数が減少しているようです。

 

原因は、

里山、水田、耕作地が減少し、ツバメのエサとなる虫が少なくなっている

・西洋風家屋では軒がなかったり、壁面が加工されて巣が作りにくい

などのようです。

 

都心ではなかなか見られなくなっていますが、

どこかで見かけた時は、ツバメの子育てを暖かく見守ってあげたいですね。

 

以上、ツバメの紹介でした。

 

四国にまつわる神獣 - タヌキ

今回はタヌキについてご紹介します。

 

タヌキはイヌ科の動物で、ずんぐりした可愛らしい体型を持ちます。

 

身体能力としては、イヌ科の中では泳ぐのがうまく、木登りも得意です。

木に登って木の実や果実を取ることができます。

その代わりに陸上を走るのは速くありません。

 

また臭覚および聴覚に優れていると言われています。

視覚はあまり良くありません。

 

タヌキは夜行性です。

昼間は草の茂みや木の洞などで休み、夜になると餌を探して移動します。

食性は雑食で、街の近くでは人間の残飯を求めて人里に出没することもあります。

 

タヌキは、決まった場所に糞をする「ため糞」という行動をする習性があります。

 

なぜそのようなことをするのでしょうか?

 

ため糞は情報交換に利用されていると言われています。

糞に入っている物から餌として食べているものを知ったり、

糞の状態から仲間の健康状態を知ったり、

といったことに利用しているようです。

 

またタヌキといえば、「タヌキ寝入り」という言葉があります。

いわゆる死んだふりというやつですね。

実はこれは実際のタヌキが行う行動です。

 

普段私たちがこの言葉を使う時は、

怠けであったり、サボったりする際に使われますが、

これは実際の状況とちょっと異なります。

 

タヌキはとても臆病な動物なのです。

敵に追われたり、驚いたりした時、

タヌキはそのショックで仮死状態になってしまいます。

 

つまり、「失神」しているのです。

 

厳密には完全な失神ではなく、脳がある程度覚醒しているとのことですが、

人間のイメージしている死んだふりとは少し異なるようですね。

 

 

 

さて、このようなタヌキですが、

昔は神の使いの動物として崇められていました。

四国はタヌキの伝説がおおく、聖地のようになっているみたいですね。

 

最も有名なものは四国の隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)

別名を八百八(はっぴゃくや)狸といって、八百八匹の狸を従えていたそうで、

すさまじい神通力を持っていたと言われています。

 

しかし他の動物信仰の発展によって廃れてしまったようで、

神の使いとして扱われていたころの、「不思議な力を持っている」という

イメージだけが残り、妖怪や化け物としての扱いを受けているようです。

 

かちかち山」の童話でも出てくるように、

狸は人を食う化け物として嫌われていたようですね。

※かちかち山は実は結構エグい描写がある童話なのです

 

もうひとつ、タヌキに関する

狸の金玉八畳敷きというお話をご紹介します。

 

タヌキのキン○マが非常に大きく描かれているものをよく見かけますね。

 

この由来について。

かつて金箔や銀箔を作る職人を「箔師(はくし)」と言いますが、

箔師が金箔を作る際には、「なめしたタヌキの皮」を使います。

タヌキの皮に金箔を包み、木槌で叩いて薄く引き伸ばします。

 

それにより、畳1畳ほどの金箔が薄ーーくなり、

なんと8畳ほどの大きさに引き伸ばされます。

これを「タヌキの金箔八畳敷き」と言いました。

 

ところが、誰かが「金箔」→「キンタマ」と置き換えたようなのですね。

これが「狸の金玉八畳敷き」の由来だそうです。

 

このように、タヌキは「金に関する神様」としての一面もあるようで、

タヌキ像が商売に関係する場所でよく見られますよね。

 

 

以上、タヌキのお話でした!

奥多摩むかし道を行く

今週は3連休だった為、奥多摩方面へ足を伸ばして自然観察をしてきました。

奥多摩駅奥多摩湖方面へ10km程度続く「奥多摩むかし道」と、

鳩ノ巣駅周辺のコースを探索してきました。

 

トータル12時間以上は歩き(笑)、

多種多様な生物を見つけられたので、こちらでご紹介したいと思います。

 

今回は「奥多摩むかし道」のお話です。

 

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奥多摩駅までやってきました。

AM6:00、むかし道に向けて出発です。

 

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駅付近では色々な種類の鳥たちが出迎えてくれます。

ヒヨドリが電線に止まっていました。

 

奥多摩むかし道に入ります。

奥多摩湖までは10km程度とのこと。

 

進んでいくと、色々な植物が目に付きます。

都市部の夏よりも多種の花が咲いています。

 

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タマアジサイ

 

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キンミズヒキ

 

虫も色々と発見しました。

 

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キタキチョウ

 

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スジグロシロチョウ

 

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シロカネグモの仲間

緑色が鮮やかで綺麗ですね。

 

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ニジュウヤホシテントウのペアです。

 

進んでいくと、大きなサイカチの木がありました。

 

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これは「槐木(さいかちぎ)」という地名の由来となった巨樹で、

天然記念物とのことです。

 

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コマユバチの仲間

顔だけが赤く、特徴的な姿をしています。

 

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イナゴモドキかイナゴの仲間の幼虫?

バッタ類は見分けが難しいです(汗)

 

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アミガサハゴロモの幼虫

ガの幼虫なのですが、カメムシのような体に白い毛が生えています。

体は小さくとても可愛らしい感じです。

 

吊り橋がありました。

 

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3人以上で渡ったらダメ」とのこと。

橋の真ん中にいくほど揺れ、結構怖いです(笑)

 

吊り橋を堪能したので、さらに先に進みます。

 

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トビナナフシの幼虫

 

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ナキイナゴ?

シャカシャカ鳴くんですが、鳴き方が高速で脚を動かす形なので、

かなりインパクトあります。

 

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ヤマガラ

 

そろそろ奥多摩湖なのですが、

ここらで3時間程ノンストップで散策しており

(写真撮りながらなので相当ノロノロ歩行です)、

他の場所も探索したかったので帰りはバスで帰る事を決意。

近くの「滝のり沢」から乗車することにしました。

 

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ゼニガサミズメイガ

綺麗で複雑な模様です。

 

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キバラルリクビボソハムシ

 

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ラミーカミキリ

パンダ模様です。パンダカミキリと名付けました笑

 

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オオツマキヘリカメムシ

 

滝のり沢に到着です!

 

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ここまで4時間程度掛かりました。

帰りバスがなかったらしんどかった。。

 

この数時間歩いただけで、これだけたくさんの生物に会えました。

(載せるのを割愛したものもたくさんいます)

 

奥多摩はとても自然豊かな場所ですね。

 

鳩ノ巣でも多くの生物に出会えたので、

そちらもまたどこかでご紹介したいと思います!

食物連鎖の頂点に立つ三日月 - ツキノワグマ

今回は、ニュースでも取り沙汰されている、ツキノワグマについてご紹介します。

 

クマは日本で2種のみ生息しており、ツキノワグマは、本州/四国に生息しています。

かつては九州にも生息していましたが、

2012年に九州のツキノワグマは絶滅と認定されてしまいました。

 

ちなみにもう一種はエゾヒグマで、北海道に生息しています。

 

ツキノワグマは全身が黒い毛で覆われ、胸に白い三日月(V字)の模様があります。

ご存知かと思いますが、この三日月が名前の由来となっています。

 

大きさは、平均的な個体で110~130センチ程度、

体重はオスが80キロ程度、メスが50キロ程度です。

世界のクマ類と比べると、小型~中型の種になります。

 

ツキノワグマの身体能力についてですが、

ツキノワグマ視力が弱く、聴力と嗅覚が優れています

特に嗅覚は犬並みに良いと言われています。

 

運動能力は高く、なんと時速50km以上で走ることができます。

また大きな体を持ちますが、泳ぎや木登りも得意です。

 

さらに前足は筋力が発達していて、爪も鋭く固く、強力な武器になります。

人身被害の多くはこの爪による裂傷のようです。

 

食性について、

クマというと川で鮭を取っているようなイメージがありますが、

これはヒグマの方です。

 

ツキノワグマは雑食性ですが、主に山菜や木の実などの植物が中心です。

あとは蛋白源としてアリやハチの巣を探して食べたりします。
プーさんのイメージですね。

 

さらに動物の死骸も好んで食べます。

なので、クマに出会った時の「死んだふり」はむしろ逆効果で、

迷信であることになりますね。

 

ちなみにツキノワグマはあまり縄張り意識を持っておらず、

餌を求めて広範囲に移動をする傾向があります。

餌を基準に移動する為、餌が不足している時は行動範囲を広げます。

この習性の為、山に餌が不足している時は、民家に出没したりします。

さらに雑食性で人間の出すゴミも食べることも、

人里への出没する原因になっているようです。

 

ちなみにクマは冬眠すると言いますが、

実際には仮死状態になるわけではなく、

じっとしているだけなので「冬ごもり」という言い方が正しいようです。

 

さて、タイトルにあるように、クマは食物連鎖の頂点に立つ動物です。

上記だけでも、生態系に大きな影響を持つ動物ですが、

さらに生態系に影響を与えていることがあります。

 

ツキノワグマは、クマ棚という木の上に腰かけのようなものを作ります。

 

彼らは、冬に備えて大量の果実を食べますが、

その際ドングリなどの木に登り、木の実や果実のついた枝を折ってたぐり寄せ、

食べ終わった枝を自分のおしりの下に敷くという行動を繰り返します。

その結果、集まった枝が座布団のように棚状になるのです。

 

クマ棚ができると、その場所に枝葉のない空間ができ、

そこから光が林の中に差し込みます

このクマ棚の隙間の光を受けて、多様な植物が育ちます。

植物が育って花が咲き、そこに虫が集まり、さらに鳥が集まり・・・

と、クマ棚をきっかけに生物多様性の連鎖が発生するのです。

 

このように、クマは森林の生態系に大きく貢献しているのです。

 

里山の方では、人とクマとの距離感が変わってきているようですが、

クマは自然が豊かであることの象徴でもあります。

今後もクマとのバランスを取ってうまく共生していきたいですね。