最強の硬さを持つ虫 - クロカタゾウムシ
沖縄で出会った生物第二弾です。
今回は、最強の硬さを持つ虫についてご紹介します。
その名も「クロカタゾウムシ」です。
八重山諸島のみに生息する虫で、ヒョウタン型の体をしています。
色が黒くてツヤがあるので鉄アレイみたいです。
名前の由来は、「黒くて硬いゾウムシ」とまんまのネーミングです。
ちなみに「ゾウムシ」の名前は、口吻が長く伸びた状態が象の鼻に似ていることが由来です。
では、どのくらい硬いのか?
ステンレス製の標本の針が貫通しないくらい硬いそうです。
コンパスの針でやっと貫通するくらい。
また、普通鳥は昆虫の大天敵なのですが、
硬すぎて食べても消化できない為、鳥も本種を食べないとのことです。
そして体を硬くすることに特化させすぎた挙句、
本種は空を飛ぶことができません。
代わりに陸上では他のゾウムシよりも機敏に動き回ります。
このように、とにかく体が硬いのですが、
なぜこんなに体が硬いのかというと、
大抵の虫は2層か4層の表皮を重ね合わせています。
ですが本種はなんと7層で、しかも複雑に分厚く重なり合っているのです。
この構造を人間に技術に応用することも考えられているようです。
なお、このクロカタゾウムシは、
人気漫画「テラフォーマーズ」でも登場した種です。
作品中では、最も硬い昆虫として紹介され、
その能力を持つ的に主人公たちが大苦戦しました。
機会があればぜひこのクロカタゾウムシの活躍をご覧になってください!